出版社で働いたら、どれくらいの給料がもらえるのだろう、と思っている方のために、出版業界の年収や給料の平均をご紹介いたします。また、給料アップの方法も併せてご紹介いたします。
■出版業界の平均年収
新卒の場合は年収250万円~350万円程度が一般的です。経験者であれば400万円以上の年収が期待できるとされています。ただし、大手出版社や有名なメディア企業であれば、新卒でも年収300万円以上、経験者では600万円以上という場合もあります。
■職種による年収の違い
出版業界には、さまざまな職種があり、職種によって年収が変化します。
例えば、出版物の企画・制作・編集・校正などを担当する編集者であれば、平均500万~600万円くらい、ベテラン編集者や編集長になると平均年収は1,000万円くらいとも言われています。
記事やコラム、小説などの執筆をおこなうライターであれば、平均300万~400万円といわれています。ただし、ライターの場合は、その人の実力や経験などによってかなりの幅があり、収入の違いは大きく、平均収入を出すのは難しいと言われています。
担当エリアの書店をめぐり、書店の仕入れ担当者に自社の本を置いてもらうように営業をかけたり、フェアなど販促活動を提案したりする営業職もあります。
もちろん営業職ですから、自身の成果による部分が大きく、平均280万円~600万円くらいと大きく幅があります。
■大手出版社と中小出版社の年収の違い
日本の上場している出版社は9社あります。その中でも講談社・集英社・小学館は三大出版と呼ばれ、文芸、コミック、雑誌などのさまざまなジャンルを取り扱っている総合出版社の中でも、特に大きな業績を上げている出版社です。
いわゆる大手出版社と言われる三大出版社では、平均年収は1000万円と言われています。初年度年収も457万円を超えるようなところもあり、とても魅力的です。
これに対して中小出版社の給料は、大手と比較するとやや低めとなります。会社によって差が出ますが、年収400万円~600万円ほどがボリュームゾーンとされています。
■給与アップの方法
出版社で給与を上げたいと思うなら、昇進・昇格がもっとも近道な方法です。具体的には、売れる本を作ること、ヒットする記事の企画などが挙げられます。
編集者の場合、編集の基礎や技術を習得し、実務経験を通じて編集のスキルを高めることが必要です。また、出版業界は常に変化しており、その動向を把握していることが求められます。業界トレンドや市場ニーズを常にチェックし、戦略を立てる能力が求められます。
ライターの場合は、記事や書籍のクオリティを高めることが重要です。ただし、文章を書くだけでなく、編集や企画など多岐にわたる業務を担当することがあります。そのため、マルチなスキルを身につけることが必要です。自分が得意とする分野だけでなく、新しい分野にも積極的に取り組んでいくことが大切です。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
出版業界の平均年収は職種や勤める出版社によって大きく変わってくることがわかったと思います。一般的には、編集者やライターの平均年収は300万円~500万円程度とされています。しかし、経験が浅い場合は200万円台、経験豊富な場合や編集長などの管理職の場合は1000万円以上になることもあります。
また、出版業界にはフリーランスのライターや翻訳家も多く存在し、単価が高いことから年収が高額になることもあります。ただし、安定した収入を得るためには、依頼を受ける数や執筆量によっても大きく収入が変動することがあるため、収入の安定化に向けた工夫も必要です。