多くの人がスマホで情報を集め、ニュースやショッピングもネットで行う昨今、雑誌をはじめとする紙媒体の売り上げは右肩下りです。一方、ウェブでの記事は需要が拡大し続け、ライターの需要も高まっています。雑誌であってもウェブサイトであってもライティングには変わりませんので、ライターの仕事としては共通点もありますが媒体による違いで求められることも変わってきます。具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。
紙かウェブか。媒体による特徴と違い
ネットによる情報が溢れている昨今、スマホなどを使って手軽にネット記事を読む人が増えています。一方、髪の雑誌の魅力はやはり実際に紙媒体を手に持ってじっくり読み込むこと。それぞれ読者の目的や利用シーンは異なります。ライターに求められることにはどのような違いがあるのかご説明します。
紙媒体の読者はじっくりと腰を据え、最後まで読んでくれる
紙媒体の場合、読者は記事を最初から最後まで読んでくれることを前提としてライティングすることになります。読者は毎月あるいは毎週楽しみにしていた雑誌を、店頭でお金を出して買ってくれる人々です。そもそも、じっくり記事を読んだり、写真を眺めることを目的としています。
ウェブ記事はキャッチーに読者を最初の段階で引き付ける必要があります
一方、ウェブの場合、通勤中や空き時間にスマホなどを使ってさっと読み進めるイメージです。そもそも「この雑誌のファンだから購入した」という強いつながりはなく、「面白そうな記事があれば読んでみよう」という場合も多いです。そのため、導入部分がまどろっこしいと読み進めてくれない、先に結論を読みたい、続きは興味があれば読む、といった読み方になります。
何か情報を探していて検索をしている場合などはさらにその傾向が強いようです。読者としては求めている情報が明確なため、最初に「役に立つ」情報がなければ強制終了で読み進めてくれません。また、テーマやキーワードによるSEO対策スキルが求められるのもウェブライターならではです。
専門家かオールラウンダーか
特定分野に特化した雑誌の記事を執筆する雑誌ライターと、様々なテーマに即した情報提供をするウェブライターでは、そもそも求められていることが異なります。ここではそれぞれの特徴について簡単にご説明します。
雑誌ライターは専門特化の傾向
雑誌ライターの場合、雑誌自体がある分野に特化していて読者が求めるものもフォーカスされているため、記事の内容や雰囲気も特化されたものとなりがちです。例えば、マイホームやリフォームに関する雑誌であれば、読者は真面目で専門的なトーンを求めています。恋愛系やファッション系の雑誌におけるライティングとは文面の雰囲気もかなり違います。
また、雑誌ライターの場合は、専門家へのインタビューや経験者からの情報収集などを通して専門知識が蓄積しますが、ウェブライターはそこまでして記事を書くことはほとんどありません。雑誌ライターとして仕事を紹介してもらう場合も、「あの分野に詳しいライターさん」として仕事をもらうことになります。
ウェブライターはマルチタイプの傾向
一方、ウェブライターでは一部の専門特化したライターをのぞいては、様々なテーマに対応している場合がほとんどのようです。逆にいえば、多岐の分野にわたって多様なテンションでの記事執筆ができる人は、仕事を受けるメディアや会社の幅が広がるので有利になります。
まとめ
雑誌ライターとウェブライターの違いをここまで見てきました。媒体によって、読者が記事に求めている内容や、利用シーンがかなり異なることをご理解いただけたかと思います。読者のライフスタイルの変化にあわせて、良い記事、面白い記事を提供できるライターのあり方も多様化しているようです。